補助金・助成金とは、国・都道府県・市区町村・業界団体などが事業者の取り組みを支援するために支給する給付金で、原則として返済不要です。経済産業省・中小企業庁系の「補助金」と、厚生労働省系の「助成金」に大別されます。
2026年度は物価高騰・デジタル化・カーボンニュートラルへの対応を後押しする補助金が充実しています。中小企業が特に注目すべき補助金は主に次のカテゴリに分類されます。
ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)など。製造業・サービス業問わず活用できます。
中小企業新事業進出補助金が受け皿(かつての事業再構築補助金は新規公募終了)。新市場・新事業への挑戦を支援。
小規模事業者持続化補助金が代表的。個人事業主から小規模法人まで幅広く対応。
省エネ設備導入補助金、ZEB化補助金など。エネルギーコスト削減と環境対応を同時実現。
キャリアアップ助成金、人材開発支援助成金など。採用・教育・処遇改善に活用できる助成金が豊富。
中小企業に最もよく利用される5大補助金の概要を比較表にまとめました。自社の状況に合った補助金を選ぶ際の参考にしてください。
| 補助金名 | 補助上限額 | 補助率 | 主な対象 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| ものづくり補助金 | 750万円〜3,000万円 (枠・規模による) |
中小1/2・小規模2/3 | 中小企業・小規模事業者 | 生産設備・システム投資・試作開発 |
| デジタル化・AI導入補助金 (旧:IT導入補助金) |
5万円〜450万円 (通常枠) |
最大4/5 (インボイス枠・小規模) |
中小企業・小規模事業者 | 登録ITツール・ソフトウェア・POSレジ・PC等 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 50万円〜250万円 (特例・創業型で上乗せ) |
2/3 (赤字事業者は3/4) |
小規模事業者・個人事業主 | チラシ・HP・展示会・機械装置 |
| 中小企業新事業進出補助金 | 公募回制 (上限は公募要領を参照) |
1/2 | 中小企業・中堅企業 | 新分野展開・業態転換(旧・事業再構築補助金の後継) |
| 省エネ補助金 | 制度により異なる | 1/3〜2/3 | 中小企業・大企業 | 省エネ設備・高効率機器の導入 |
※補助額・補助率・枠の設定は年度・公募回によって変更されることがあります。上表は2026年時点の現行制度の概要で、上限額は枠・従業員規模により異なります。事業再構築補助金は新規公募を終了し、新分野展開の受け皿は中小企業新事業進出補助金に移行しています。省エネ補助金は経済産業省・環境省が実施する複数の制度の総称です。最新の公募要領を必ずご確認ください。
業種によって活用しやすい補助金が異なります。自社の業種に合った補助金を優先的に検討しましょう。
製造業にはものづくり補助金が最も適しています。生産ラインの自動化・省力化設備の導入、新製品の試作開発、IoT・AI導入による品質管理向上などが対象です。採択率は公募回により変動し、直近の第18〜22次は31〜37%台で推移しています(計画書の質が採否を左右)。認定支援機関と連携して申請することで加点が得られます。
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)に加え、革新的な自社サービス開発ならものづくり補助金も活用できます。クラウド基盤の整備・セキュリティ対策の強化なども、枠によっては補助対象になるケースがあります。
デジタル化・AI導入補助金(POSレジ・キャッシュレス決済システム)と持続化補助金(チラシ・HP・店舗改装)が相性抜群です。インバウンド対応(多言語対応メニュー・決済システム)も補助対象になる場合があります。
ものづくり補助金(建設機械の効率化設備)・デジタル化・AI導入補助金(施工管理システム・BIM/CIM導入)が活用できます。省エネ建築・ZEBへの取り組みには省エネ補助金も対象になります。
デジタル化・AI導入補助金の電子カルテ・介護記録システム導入に加え、厚生労働省系の助成金(キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金等)が充実しています。人材確保・定着化への助成金を積極的に活用しましょう。
農林水産省系の農業競争力強化サポート事業・スマート農業実証プロジェクト、地域農業の6次産業化を支援する補助金があります。農業用ドローン・精密農業システムの導入にも補助金が活用できます。
| 補助金名 | 補助上限 | ポイント |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 50万円〜 | 個人でも申請OK。商工会サポートあり |
| デジタル化・AI導入補助金 (旧:IT導入補助金) | 5万円〜 | 会計ソフト・ECサイト構築に活用 |
| キャリアアップ助成金 | 1人あたり最大80万円 | 従業員を正社員転換した場合に受給 |
| 補助金名 | 補助上限 | ポイント |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 最大250万円(特例)/創業型200万円 | インボイス特例・賃金引上げ特例で上乗せ |
| ものづくり補助金 | 750万円〜2,500万円(高付加価値化枠) | 小規模事業者は補助率2/3に引き上げ |
| デジタル化・AI導入補助金 (旧:IT導入補助金) | 450万円(通常枠) | 登録ITツールの導入に対応(5枠構成) |
| 補助金名 | 補助上限 | ポイント |
|---|---|---|
| ものづくり補助金 | 高付加価値化枠2,500万円/グローバル枠3,000万円 | 設備投資・革新的な製品開発・海外展開等 |
| 中小企業新事業進出補助金 | 公募回制(上限は公募要領を参照) | 新分野展開・業態転換の受け皿(旧・事業再構築補助金の後継) |
| 省エネ補助金 | 制度により異なる | 省エネ設備投資・カーボンニュートラル対応 |
厚生労働省系の助成金は、要件を満たせば原則として支給される仕組みのため、補助金(採択競争あり)とは異なります。採用・育成・処遇改善に取り組む企業に特におすすめです。
| 助成金名 | 支給額目安 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| キャリアアップ助成金 | 1人あたり最大80万円 | 非正規従業員を正社員等に転換した場合 |
| 人材開発支援助成金 | 訓練費用の最大75% | 従業員のOFF-JT・OJT研修を実施した場合 |
| 両立支援等助成金 | 最大140万円 | 育児・介護休業の職場環境整備・復帰支援 |
| 業務改善助成金 | 最大600万円 | 最低賃金引上げと設備投資を行った場合 |
| 特定求職者雇用開発助成金 | 最大240万円 | 高齢者・障害者・就職困難者を雇用した場合 |
※助成金の支給額・要件は変更される場合があります。申請前に最新の制度内容をハローワーク・都道府県労働局でご確認ください。
国の補助金に加え、都道府県・市区町村レベルの補助金・助成金も見逃せません。地域の特性・産業政策に応じた独自の支援制度が多数あります。
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※本記事の情報は2026年7月時点のものです。補助金の内容・要件は変更される場合があります。申請前に必ず公式ポータルの最新情報をご確認ください。