地域の補助金
地域別・都道府県別の補助金・助成金ガイド2026
地方自治体の補助制度と国との違いを徹底解説
補助金ナビ編集部
最終更新:2026年7月16日
この記事のポイント
「補助金=国の制度」というイメージが強いですが、都道府県・市区町村も独自の補助金・助成金制度を持っています。地域補助金は国の補助金と併用できる場合も多く、うまく活用すれば初期投資の大部分を公的資金でカバーできます。地域補助金の探し方から申請手順まで、わかりやすく解説します。
「国の補助金」と「地域(自治体)補助金」—どう違う?どう使い分ける?
国の補助金:全国一律のルールで、全国規模の採択競争になる制度が多い。公募要領が複雑なことも多い。
地域・自治体の補助金:対象がその自治体の区域内の事業者に限られる。地域の特色に合った独自の支援あり。申請がシンプルな場合が多い。
国と地域の補助金は併用できる場合があります。まず地域補助金で「使いやすい制度」を確保し、国の補助金で大型投資をカバーする戦略が効果的です。
地域・自治体の補助金とは
都道府県・市区町村が独自の財源(地方税・国からの交付金等)を使って中小企業・個人事業主を支援する補助金・助成金制度のことを「地域補助金」「自治体補助金」と呼びます。
国の補助金(ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金〔旧:IT導入補助金〕など)は全国一律のルールで運用されますが、地域補助金はその自治体が抱える地域課題や産業振興の方針に基づいて設計されるため、内容が非常に多様です。例えば「農業×観光振興」「地場産業の後継者育成」「移住・定住促進」「空き店舗活用」など、その地域ならではの支援が受けられます。
国の補助金との違い
| 項目 | 国の補助金 | 地域(自治体)の補助金 |
| 運営主体 |
経済産業省・厚生労働省など中央省庁 |
都道府県・市区町村 |
| 規模・上限額 |
大型の制度が多い |
比較的小規模な制度が多い(金額は自治体・制度により異なる) |
| 競争・審査 |
全国規模の採択競争 |
対象が地域内の事業者に限られる |
| 情報公開 |
公式サイト・jGrantsに掲載 |
各自治体のWebサイトに分散 |
| 申請方法 |
jGrantsなどオンライン申請が主流 |
窓口申請・郵送も多い(自治体による) |
| 対象エリア |
全国 |
その自治体の区域内の事業者のみ |
地域補助金は国の制度と比べて「補助上限額が小さい」「対象が限定的」というデメリットがある一方、「申請のハードルが比較的低い」「地域の商工会・担当窓口に相談しやすい」といったメリットがあります。
地域補助金の代表的な例
創業・開業支援系
多くの自治体が「創業補助金」「起業支援補助金」を設けており、開業時の設備費・店舗改装費・広告費などを補助しています。補助額・要件は自治体により大きく異なります。国が認定した市区町村の「特定創業支援等事業」による支援を受けることが、小規模事業者持続化補助金(創業型)の申請要件の1つになっているなど、国の制度との接続もあります。
店舗改装・空き店舗活用系
商店街の空き店舗に新規出店する場合の改装費を補助する制度は、全国多数の市区町村で設けられています。商店街の活性化・にぎわい創出が目的で、飲食・小売・サービス業が主な対象です。補助率・上限額は自治体により異なるため、各自治体の公募要領で確認してください。
移住・定住促進系
国の枠組みである「地方創生移住支援事業」では、東京23区の在住者または東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)から東京23区へ通勤する方が東京圏外(東京圏内の条件不利地域を含む)へ移住し、就業・テレワーク・起業等の要件を満たす場合に、都道府県・市町村が共同で移住支援金(世帯の場合100万円以内・単身の場合60万円以内。18歳未満の世帯員を帯同する場合は1人につき最大100万円を加算)を支給しています。あわせて、地域課題の解決に資する社会的事業を起業する方への起業支援金(起業等に必要な経費の1/2・最大200万円)もあり、両制度は組み合わせられる設計です。これらに独自の移住・定住補助を上乗せする自治体もあります。
省エネ・環境対応系
太陽光発電・LED照明・省エネ設備の導入を補助する制度は多くの自治体で設けられています。国の省エネ補助金(経済産業省・環境省系)と組み合わせて活用できる場合があります。
農業・第一次産業支援系
農業の6次産業化・農産物の高付加価値化・スマート農業の導入を支援する補助金は、農業県を中心に多数存在します。農林水産省の補助金と組み合わせることも可能です。
地域補助金の探し方
地域補助金には国の電子申請システムjGrantsに掲載されない制度も多く、各自治体のWebサイトを直接確認する必要があります。効率的な探し方は以下の通りです。
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市区町村・都道府県の公式サイトを確認する
「○○市 補助金 中小企業」「○○県 助成金 創業」などのキーワードで検索します。自治体の産業振興課・商工課・経済部のページに補助金情報がまとまっている場合が多いです。
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地域の商工会・商工会議所に相談する
地域補助金の情報を最も早く・正確に把握しているのは地元の商工会・商工会議所です。窓口に相談すれば、自社に合った地域補助金を紹介してもらえます。
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ミラサポplus・J-Net21を活用する
中小企業庁が運営する「ミラサポplus」には「地域の補助金・助成金を探す」機能があります。また、中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する「J-Net21」の「支援情報ヘッドライン」では、全国の都道府県・自治体の支援情報を検索できます。ただし情報の網羅性には限界があるため、自治体サイトとの併用を推奨します。
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本サイトの補助金一覧で検索する
当サイト「補助金ナビ」でも地域別・カテゴリ別に補助金を検索できます。「地域タグ」で絞り込むと地域補助金を見つけやすくなります。
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商工会・行政の定期メールマガジンに登録する
新しい補助金の公募開始は時期が決まっておらず、気づいたときには締切を過ぎていることも。地域の商工会・自治体のメール配信に登録しておくと情報を早く入手できます。
国と自治体の補助金を組み合わせる方法
国の補助金と地方自治体の補助金は、同一経費への重複受給でなければ原則として組み合わせることができます。例えば、設備投資にものづくり補助金を使い、店舗改装費に市の補助金を使うという形が可能です。
注意:同一の経費(例:A機械の購入費)に対して、複数の補助金を重複受給することは認められていません。各補助金の公募要領で「他の補助金との重複受給の禁止」規定を必ず確認してください。不明な場合は申請前に各窓口に問い合わせましょう。
組み合わせの例
| 取組み | 国の補助金 | 自治体の補助金 |
| 新規創業・開業 |
持続化補助金(創業型)、デジタル化・AI導入補助金 |
市区町村の創業補助金 |
| 店舗改装+IT化 |
デジタル化・AI導入補助金(システム部分) |
商店街活性化補助金(内装・設備) |
| 省エネ設備導入 |
省エネ補助金(環境省・経産省系) |
自治体の省エネ設備補助金 |
| 地方移住+創業 |
持続化補助金(創業型) |
移住支援金・起業支援金(都道府県・市町村が交付) |
申請の流れ
地域補助金の申請フローは国の補助金と基本的に同じですが、自治体窓口での対面相談が重要な場合が多いです。
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自治体Webサイト・商工会で補助金情報を確認する
公募要領をダウンロードし、自社が対象要件を満たしているか確認します。
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担当窓口に事前相談する
地域補助金は自治体の担当部署(産業振興課等)に事前相談することを強くお勧めします。申請前に相談することで、要件の確認・書類不備の防止ができます。
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申請書類を作成する
事業計画書・見積書・決算書等を準備します。自治体によっては専用フォームがあります。
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申請期間内に提出する
窓口持参・郵送・電子申請のいずれかで提出します(自治体により異なる)。
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採択・交付決定を受ける
採択の通知後、交付決定を受けてから事業を開始・支払いを行います。
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実績報告・補助金受領
事業完了後に実績報告書を提出し、審査後に補助金が振り込まれます。
地域補助金の活用イメージ(組み合わせモデル)
以下は、国の枠組みと自治体の制度を組み合わせる場合のモデルケース(試算)です。金額はすべて各制度の公式公表値を用いており、特定の事業者の受給実績ではありません。実際の支給額・採否は自治体・審査・要件充足の状況により異なります。
モデル:東京圏から地方へ移住して起業するイメージ
| 制度名 | 内容 | 支給額・補助率(公式値) |
| 移住支援金(地方創生移住支援事業) |
東京23区の在住者等が東京圏外へ移住し、起業・就業等の要件を満たす場合に都道府県・市町村が共同で支給 |
世帯100万円以内・単身60万円以内(18歳未満の帯同世帯員1人につき最大100万円加算) |
| 起業支援金(地方創生起業支援事業) |
地域課題の解決に資する社会的事業の起業への助成(令和7年度は43道府県で実施) |
起業等に必要な経費の1/2・最大200万円 |
| 小規模事業者持続化補助金(創業型) |
チラシ・広告など販路開拓の経費(「特定創業支援等事業」の支援を受けた日と開業日が公募締切から過去3年以内であることが要件) |
2/3・上限200万円 |
移住支援金は移住そのものへの支援、起業支援金と持続化補助金は事業経費への補助という関係です。同一経費への重複受給はできないため、対象経費の区分と各制度の要件確認が前提となります。移住支援金には申請から5年以内に転出した場合等の返還制度がある点にも注意してください。
空き店舗活用・農業×観光などの地域独自支援
商店街の空き店舗への出店にかかる改装費を補助する制度や、農業と観光を組み合わせた取り組みを支援する制度など、地域課題に対応した独自の補助制度を設けている自治体は多数あります。対象経費・補助率・上限額は自治体ごとに異なるため、出店・進出を検討している自治体の公式サイトや商工会・商工会議所で最新の公募情報を確認してください。国の制度(持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金、農林水産省の関連支援策など)と対象経費を分けて組み合わせられる場合があります。
移住+起業の国の枠組み
東京圏からの移住では、移住支援金(世帯100万円以内・単身60万円以内)と起業支援金(最大200万円)を組み合わせられる設計。詳細は移住先の都道府県・市町村へ。
商店街活性化が狙い目
空き店舗活用補助は多くの市区町村が実施。補助率・上限額は自治体ごとに異なるため、公募要領で確認を。
国補助との分離が鍵
同一経費への重複は不可。設備費に国の補助金、内装・広告費に地域補助金というように経費を分けると両方活用できる。
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よくある質問(FAQ)
他の都道府県・市区町村の補助金を申請できますか?
地域補助金は原則として「その自治体の区域内で事業を行う事業者」が対象です。他の都道府県・市区町村の補助金は、原則として申請できません。ただし、事業所が複数の自治体にまたがる場合は、それぞれの自治体に確認してみてください。
地域補助金はいつ公募されますか?
国の補助金と異なり、地域補助金の公募時期は自治体によってバラバラです。年度初め(4〜5月)に公募が多い傾向がありますが、通年受付の制度や随時申請可能な制度もあります。自治体のWebサイトを定期的に確認するか、商工会・商工会議所のメール配信に登録しておくことをお勧めします。
地域補助金の申請に認定支援機関は必要ですか?
多くの地域補助金は認定支援機関の確認書を必要としません(一部の大型補助金を除く)。地域の商工会・商工会議所が申請サポートを行っているケースが多く、無料で相談に乗ってもらえます。
地域補助金は課税対象になりますか?
国の補助金と同様、地域補助金も課税対象の収入となります(法人税・所得税)。ただし、補助金で取得した固定資産については「圧縮記帳」により課税を繰り延べることができます。詳しくは税理士にご相談ください。
地域補助金と国の補助金、どちらを先に申請すべきですか?
公募スケジュールや自社の資金計画に合わせて判断してください。国の補助金は全国規模の採択競争のため不採択になるリスクがあります。地域補助金には要件を満たせば支給される交付型の制度もあるため、国の補助金への挑戦と並行して地域補助金を検討する組み合わせが有効です。ただし同一経費への重複受給は不可のため、経費の振り分けを計画的に行ってください。
地域補助金は全国どこでも同じ制度がありますか?
いいえ、地域補助金は自治体ごとに異なります。都市部と地方、県庁所在地と郡部では制度の内容・補助額・対象分野が大きく異なります。特に過疎地域・離島・中山間地域では人口減少対策として手厚い補助制度を設けているケースが多く、移住・創業・農業振興などの補助が充実していることがあります。
自治体の補助金申請に専門家は必要ですか?
多くの地域補助金は申請書類が国の補助金より簡略で、認定支援機関の確認書も不要なケースが多いです。地域の商工会・商工会議所や自治体の窓口担当者が丁寧にサポートしてくれることが多いため、まず窓口に相談することから始めてください。金額が大きい場合や複数の補助金を組み合わせる場合は、税理士・中小企業診断士への相談も有効です。
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出典・参考
※本記事の組み合わせモデルは各制度の公式公表値にもとづく試算であり、特定の事業者の受給実績ではありません。地域補助金の内容・要件・金額は自治体により異なります。制度の詳細は必ず各自治体・各事務局の最新の公表資料をご確認ください(本記事の内容は2026年7月時点)。
※本記事の情報は2026年7月時点のものです。補助金の内容・要件は変更される場合があります。申請前に必ず各自治体の公式サイト・窓口にてご確認ください。