宿泊・観光業向け補助金
観光業が使える補助金2026年版
施設改修・インバウンド対応の支援制度
補助金ナビ編集部
最終更新:2026年7月18日
この記事のポイント
本記事では2026年最新の観光業向け補助金を、公式情報に基づき対象者・金額・補助率付きで解説します。宿泊・観光業には、観光庁の「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」(補助上限1,000万円・補助率1/2)をはじめ、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)・中小企業新事業進出補助金・雇用関連助成金など多彩な支援制度があります。省力化設備の導入・インバウンド対応・DX化・人材確保まで徹底解説します。
宿泊・観光業向け補助金の全体像
宿泊業・旅行業・観光関連業は、コロナ禍で大きなダメージを受けた後、インバウンド需要の急回復や国内旅行の活性化によって再成長期を迎えています。一方で、慢性的な人手不足・老朽化した設備・キャッシュレス化やオンライン予約への対応遅れなど、経営課題も山積しています。
国・自治体はこうした状況を踏まえ、宿泊・観光業向けに多彩な補助金・助成金制度を整備しています。特に宿泊業の人手不足対策については、観光庁が宿泊事業者専用の省力化投資支援を実施しており、国の汎用制度(デジタル化・AI導入補助金・中小企業省力化投資補助金など)と使い分けることで、業務のさまざまな場面で支援を受けられます。
| 制度名 | 補助上限額 | 補助率 | 主な用途 | 公式サイト |
| 観光地・観光産業における省力化投資補助事業(観光庁) | 最大1,000万円 | 1/2 | 宿泊業の省力化設備(自動チェックイン機・配膳ロボット等) | 特設サイト |
| 中小企業新事業進出補助金 | 公募要領参照 | 公募要領参照 | 新事業展開(体験型観光等への進出) | 公式サイト |
デジタル化・AI導入補助金 (旧:IT導入補助金) | 最大450万円 (通常枠) | 1/2〜4/5 (枠・類型による) | 予約管理・PMS・多言語対応 | 公式サイト |
中小企業省力化投資補助金 (カタログ注文型) | 従業員数別 200万〜1,000万円 (賃上げ達成で最大1,500万円) | 1/2以下 | 自動精算機・清掃ロボット・配膳ロボット等 | 公式サイト |
| 小規模事業者持続化補助金 | 最大250万円 (特例併用時) | 2/3 (賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4) | 広告宣伝・インバウンド対応整備 | 中小企業庁 |
| キャリアアップ助成金 | 最大80万円/人 (正社員化コース・中小企業) | 定額 | 非正規→正規転換・処遇改善 | 厚生労働省 |
| 業務改善助成金 | 最大600万円 | 4/5または3/4 | 最低賃金引上げ・設備導入 | 厚生労働省 |
※補助額・補助率は公募回・申請枠・企業規模によって異なります。必ず最新の公募要領をご確認ください。
観光庁「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」
観光庁が実施する「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」(旧:観光地・観光産業における人材不足対策事業)は、宿泊業の人手不足の解消に向けて、業務の省力化・効率化に資する設備・サービスの導入費用を国が補助する、宿泊事業者専用の制度です。フロント業務の自動化から清掃・配膳のロボット化、バックオフィスのシステム化まで、宿泊業のあらゆる業務が支援対象に含まれます。
補助内容(令和7年度補正予算)
| 項目 | 内容 |
| 補助上限額 | 最大1,000万円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 対象事業者 | 宿泊事業者(旅館業法第3条第1項の許可を受けた者)。地域(DMO・地方公共団体等)と連携した人手不足解消の取組を行っていることが要件 |
| 申請上限 | 1事業者あたり3施設まで(同一グループは全体で3施設) |
| 直近の公募 | 令和7年度補正予算・一次公募:2026年3月27日〜5月29日(計画申請の受付は終了。二次公募の実施有無は一次公募の申請状況をみて検討と公表されています) |
| 事業実施 | 交付決定を受けた後に事業開始が可能(事業完了報告・精算書の提出期限は2027年1月8日) |
※民泊(住宅宿泊事業法の届出事業者)は旅館業法の許可に該当しないため、本事業の補助対象外です。最新の公募情報・公募要領は観光庁の公募情報ページおよび特設Webサイトでご確認ください。
支援対象となる業務・設備の例(公式公表の支援例)
- フロント業務:自動チェックイン機・無人化のための機械導入など
- 予約・デスク業務:予約管理システムの導入、AI機器・設備の設置など
- 清掃業務:清掃ロボット等の購入、効率化を図るための設備など
- 食事の準備・配膳:献立管理システムの導入、配膳ロボットの購入など
- バックサポート業務:シフト管理システムの導入、インカム導入など
実在の活用事例①:伊香保温泉 福一(群馬県渋川市・客室91室)
自動チェックイン機・電子宿帳システムを導入し、フロント業務で1日6〜7時間の作業負担削減(1か月で210時間ほど)につながりました。事業実施前の想定(1か月に1.5人分の省人化)を超える効果があり、住所の検索や漢字の間違い訂正・データの再確認にかかるストレスも軽減されています(2024年度実施)。
出典:観光庁「観光地・観光産業における人材不足対策事業」事務局 公式事例集・事例紹介ページ(現・省力化投資補助事業の前年度事業。URLは記事末尾に記載)
実在の活用事例②:小京都の湯 みくまホテル(大分県日田市・客室43室)
予約情報を紙で管理し手書きの転記・配布に1日1時間半以上かかっていた状況から、クラウド型PMS(ホテル管理システム)の導入で情報が自動反映されるようになり、フロント業務の作業時間を1日あたり約2時間削減。厨房のホワイトボード運用も廃止され、部署間の連携がスムーズになりました(2024年度実施)。
出典:同上(観光庁事務局 公式事例集・事例紹介ページ)
中小企業新事業進出補助金(新事業展開)
従来、新事業展開の代表的な支援制度だった事業再構築補助金は新規公募を終了しています。現在、新市場・高付加価値事業への進出に取り組む中小企業向けの後継制度として、中小企業新事業進出補助金(事務局:中小企業基盤整備機構)が実施されています。宿泊・観光業では、従来型の宿泊業から体験型観光・グランピング・ワーケーション対応など、新たなビジネスモデルへの展開を検討する際の選択肢となります。
補助上限額・補助率は従業員数や公募回によって異なるため、公式サイトの公募要領で最新の条件をご確認ください。
宿泊・観光業で想定される活用シーン
- 体験型観光サービスへの展開:宿泊に加え、地元文化体験(陶芸・料理・農業体験)と組み合わせた新サービスの構築
- グランピング等の新業態:敷地を活用した高規格アウトドア宿泊など、既存の宿泊業とは異なる業態への進出
- ワーケーション需要への対応:客室・共用部をビジネスワーク対応に整備し、テレワーク需要を獲得
- 農泊など地域資源との複合化:農業×宿泊など、地域資源と組み合わせた複合型ビジネスへの展開
いずれの場合も、新事業の市場性・自社の強みとの関連性を事業計画で示すことが重要です。計画づくりは認定経営革新等支援機関(商工会議所・金融機関・中小企業診断士等)に相談しながら進めることをお勧めします。
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)— 予約・顧客管理のDX
IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。中小企業・小規模事業者がITツール(ソフトウェア・クラウドサービス等)を導入する際の費用を国が支援する制度です。宿泊・観光業においては、オンライン予約システム・ホテル管理システム(PMS)・多言語対応ツール・顧客管理(CRM)・会計ソフトなどへの活用が多く見られます。
宿泊・観光業での主な活用ツール
予約管理(PMS)
オンライン予約の一元管理・OTAとの連携。宿泊業務の効率化に直結する核心ツール
多言語対応ツール
ホームページ・メニュー・館内案内の多言語化。インバウンド対応に不可欠
会計・経営管理
財務会計・給与計算・経費精算の自動化。バックオフィス業務の大幅な効率化が可能
顧客管理(CRM)
宿泊顧客情報の一元管理・リピーター施策。顧客満足度向上とLTV改善に貢献
セルフチェックイン
フロント業務の自動化・無人化。深夜帯の人員削減と顧客利便性向上を同時に実現
在庫・仕入れ管理
食材・備品の在庫管理・発注自動化。飲食部門や売店の業務効率化に有効
主な申請枠と補助内容(現行)
| 申請枠 | 補助額(補助上限) | 補助率 | 対象 |
| 通常枠 | 5万円〜150万円未満(1プロセス以上) 150万円〜450万円以下(4プロセス以上) | 1/2以内 (賃上げ等の要件を満たす場合は2/3以内) | 予約管理・顧客管理・会計など業務効率化ツール全般 |
インボイス枠 (インボイス対応類型) | ITツール(ソフト):〜350万円 PC・タブレット等:〜10万円 レジ・券売機:〜20万円 | 補助額50万円以下の部分:3/4以内 (小規模事業者は4/5以内) 50万円超の部分:2/3以内 | インボイス対応の会計・受発注・決済ソフト等 |
| セキュリティ対策推進枠 | 5万円〜150万円 | 1/2以内 (小規模事業者は2/3以内) | サイバーセキュリティ対策サービス |
※旧「A類型・B類型」「デジタル化基盤導入枠」の区分は再編され、現行制度にはありません。「プロセス」とは会計・受発注・決済などの業務工程を指します。申請はIT導入支援事業者(登録事業者)を通じて行います。なお、PMS導入による業務削減の実例は、前述の観光庁事業の実在事例②(みくまホテル)が参考になります。
中小企業省力化投資補助金(人手不足対応)
中小企業省力化投資補助金は、慢性的な人手不足に悩む中小企業・小規模事業者が自動化・省人化に資する機械設備を導入する際の費用を補助する、業種を問わない国の制度です(事務局:中小企業基盤整備機構)。カタログ注文型は、あらかじめカタログに登録された省力化製品から選んで申請するしくみで、随時公募が行われています。前述の観光庁「省力化投資補助事業」が宿泊事業者専用であるのに対し、こちらは幅広い業種で使える汎用制度です。
宿泊・観光業で活用しやすいカタログ製品カテゴリの例
- 自動精算機・セルフレジ:会計業務の自動化・釣り銭ミス防止
- 清掃ロボット:廊下・共用スペースの自動清掃で清掃スタッフの負担軽減
- 配膳ロボット:レストラン・宴会場での配膳・下膳業務の自動化
※カタログ登録製品・カテゴリは追加・更新されるため、最新のカタログは公式サイトの製品カタログでご確認ください。
補助内容(カタログ注文型)
| 項目 | 内容 |
| 補助上限額 | 従業員数に応じて200万〜1,000万円(賃上げ要件の達成で最大1,500万円) |
| 補助率 | 1/2以下 |
| 対象製品 | カタログに登録された省力化製品から選択 |
| 公募 | 随時公募 |
公式の補助率・上限に基づく試算(モデルケース)
カタログに登録された配膳ロボット等の省力化製品を対象経費300万円で導入した場合:補助率1/2以下で最大150万円が補助対象となります(従業員数に応じた補助上限200万〜1,000万円の範囲内)。
※公式公表の補助率・上限額から機械的に算出した試算であり、特定の事業者の受給実績ではありません。
雇用関連助成金(人材確保・処遇改善)
宿泊・観光業は従業員の確保・定着が経営の根幹となります。厚生労働省が提供する雇用関連助成金を活用することで、採用コストの軽減・処遇改善・人材育成を支援することができます。
業務改善助成金
業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引上げと設備投資(機械設備・ITツール等)をセットで行う中小企業・小規模事業者に対し、設備投資費用の一部を助成する制度です。宿泊業では、厨房設備の更新・清掃機器の導入・POSレジの導入などへの活用が考えられます。
| コース(事業場内最低賃金の引上げ額) | 助成上限額 | 助成率 |
| 50円コース | 30万〜130万円 | 事業場内最低賃金1,050円未満:4/5 1,050円以上:3/4 |
| 70円コース | 40万〜300万円 |
| 90円コース | 90万〜600万円 |
※助成上限額は引き上げる労働者数によって決まります(10人以上の区分は特例事業者のみ対象)。設備投資等は交付決定後に実施する必要があります。従業員がいない場合は対象外です。
キャリアアップ助成金
非正規雇用の労働者(パート・アルバイト・契約社員等)を正規雇用に転換した場合や、処遇改善を実施した際に支給される助成金です。宿泊業は非正規雇用比率が高く、活用機会が多い制度です。令和8年度の主なコースは次のとおりです。
- 正社員化コース:有期→正規転換で1人あたり80万円(中小企業・重点支援対象者の場合。40万円×2期。重点支援対象者以外は40万円)
- 障害者正社員化コース:障害のある有期雇用労働者等を正規雇用へ転換した場合に支給(支給額は厚生労働省の公式資料でご確認ください)
- 短時間労働者労働時間延長支援コース:いわゆる「年収の壁」対応として、短時間労働者の労働時間延長・社会保険適用と処遇改善に取り組む場合に支援
人材開発支援助成金
従業員のスキルアップ・資格取得・訓練に要した費用を国が助成する制度です。宿泊業では接客スキル研修・語学研修・調理関連研修などへの活用が考えられます。人材育成支援コースの経費助成率は訓練・対象者の区分により45〜75%(中小企業。賃金助成は1人1時間あたり800円)です。
地域・自治体の観光補助金
国の補助金に加え、都道府県・市区町村レベルでも観光業向けの独自補助金・助成金制度を設けているケースが多くあります。特に観光資源が豊富な地域では、積極的に補助制度を整備していることが多く、国の補助金と組み合わせて活用することで自己負担をさらに軽減できます。
自治体等の支援でよく見られる分野
- 観光地域づくり支援:DMO(観光地域づくり法人)を中心とした地域観光整備への補助
- インバウンド対応支援:多言語化・Wi-Fi整備・免税手続き対応への補助(都道府県・市区町村)
- 宿泊施設の改修支援:老朽化施設の改修・バリアフリー化への補助(自治体独自)
- 農泊への支援:農山漁村地域での宿泊体験の受入に関する農林水産省の支援策
※自治体・分野ごとに制度名・条件は大きく異なります。地域の制度は、中小企業庁の「ミラサポplus」(地域の補助金・助成金を探す機能)や、中小企業基盤整備機構の「J-Net21」(支援情報ヘッドライン)で検索できるほか、各都道府県・市区町村の観光担当課や商工観光課への問い合わせが確実です。
組み合わせ活用のポイント
同一の補助対象(同じ設備・経費)について、国費を財源とする複数の補助金を重複して受けることはできません(観光庁「省力化投資補助事業」の公式FAQにも明記)。一方、補助対象が明確に異なる場合は併用できることがあります。たとえば国の補助金で省力化設備、自治体の補助金で広告宣伝・多言語化対応という形での組み合わせです。併用を検討する場合は、必ず各制度の事務局に事前確認してください。
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申請前に確認すべきポイント
補助金申請を成功させるためには、事前の準備が不可欠です。特に宿泊・観光業は季節繁閑の差が大きく、申請作業に充てられる時間が限られやすいため、早め早めの準備が重要です。
申請前チェックリスト
- ✅ 公募期間を確認する:補助金によっては年1回しか公募しないものもある。スケジュールを早めに把握する
- ✅ GビズIDを事前取得する:国の補助金の多くは電子申請に「GビズID(プライム)」が必要。オンライン申請(マイナンバーカード+GビズIDアプリ)なら速やかに発行されるが、書類申請は審査に最大1か月かかるため早めに準備する
- ✅ 事業計画書の準備:ものづくり補助金・中小企業新事業進出補助金など大型補助金は事業計画書の提出が必須。認定支援機関のサポートを受けることを推奨
- ✅ 補助対象経費を確認する:補助金によって対象となる経費が異なる。補助対象外の経費を含めて発注しないよう、公募要領の対象経費一覧を必ず確認する
- ✅ 交付決定後に発注・支払いを行う:補助金は原則「交付決定後に発注・支払いした経費」が対象。交付決定前の発注は補助対象外となるため注意が必要
- ✅ 報告・精算義務を把握する:補助金交付後は実績報告等が義務付けられる。書類の保管期間も公募要領で事前に確認する
認定支援機関の活用
ものづくり補助金・中小企業新事業進出補助金など大型補助金の申請には「認定経営革新等支援機関(認定支援機関)」の確認書・支援が必要な場合があります。認定支援機関は商工会議所・商工会・金融機関・税理士・中小企業診断士などが該当します。申請前に地元の商工会議所・商工会に相談することをお勧めします。
補助金活用の流れ(ステップ)
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経営課題・投資計画の明確化
「設備改修」「DX推進」「人材確保」など、解決したい課題と必要な投資を具体的に書き出す。課題と投資計画が明確なほど申請書類の説得力が増す。
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活用できる補助金の調査・絞り込み
補助金ナビの検索・診断機能を活用し、自社の業種・規模・目的に合致する補助金を洗い出す。複数の補助金を比較し、申請する優先順位を決める。
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GビズIDの取得・認定支援機関への相談
国の補助金の電子申請に必要なGビズIDを事前に取得する(オンライン申請は速やかに発行・書類申請は審査に最大1か月)。大型補助金は認定支援機関(商工会議所・税理士等)に相談する。
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申請書類の作成・提出
経営計画書・事業計画書・見積書などの必要書類を準備し、公募期間内に申請。デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者(登録事業者)を通じて申請する。
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採択通知・交付申請
採択されたら交付申請を行い、補助金交付決定通知を受け取る。この通知が届いた後から対象経費の発注・支払いが可能になる。
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事業実施・実績報告・補助金受領
計画通りに設備導入・IT活用を実施し、完了後に実績報告書を提出。審査通過後に補助金が振り込まれる(後払い方式)。
よくある質問(FAQ)
民泊(住宅宿泊事業)も補助金を受けられますか?
補助金の種類によって異なります。観光庁の「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」は旅館業法の許可を受けた宿泊事業者が対象で、民泊(住宅宿泊事業法の届出事業者)は旅館業法の許認可に該当しないため補助対象外と公式に明記されています。一方、デジタル化・AI導入補助金・持続化補助金など業種を限定しない制度は、事業者としての要件を満たせば対象となり得ます。いずれの場合も、公募要領で「対象者」の要件を必ず確認してください。
インバウンド対応(外国語メニュー・多言語ツール)は補助対象になりますか?
制度によって対象となる場合があります。観光庁の省力化投資補助事業の公式事例集には、多言語対応の施設内情報表示システムやAIコンシェルジュシステム・オーダーシステムなど、インバウンド対応にもつながる省力化ツールの導入事例が掲載されています。また持続化補助金の「ウェブサイト関連費」で多言語ホームページの制作費用が対象となる場合があります(交付申請額の1/4が上限で、この費目のみでの申請はできません)。デジタル化・AI導入補助金でも多言語対応ツールが補助対象のITツールとして登録されている場合があります。具体的な経費が対象になるかは各制度の公募要領・事務局でご確認ください。
補助金は採択されれば必ずもらえますか?
採択はあくまで「補助対象として認められた」状態であり、実際の支払いは「事業完了→実績報告書の提出→審査合格」を経て行われます。補助金は「後払い方式」であるため、一時的に自己資金で立て替えが必要です。また実績報告で計画との大きな乖離や不正が発覚した場合は補助金の全額または一部が返還となる場合があります。
採択前に設備の発注・工事を始めてしまいました。補助対象になりますか?
原則として補助対象外となります。ほぼすべての補助金において「交付決定日以降に発注・契約・支払いをした経費」が補助対象です。交付決定前に契約・発注・工事着工した経費は補助対象外となるため、交付決定通知を受け取ってから発注手続きを進めてください。急ぎの工事がある場合は、補助金の担当窓口に事前に相談することをお勧めします。
グランピング事業を始めたいのですが、使える補助金はありますか?
従来この用途で使われてきた事業再構築補助金は新規公募を終了しています。現在、新事業展開向けの後継制度としては中小企業新事業進出補助金(中小機構)があり、既存の宿泊業者がグランピングなど新たな業態へ進出する場合の選択肢となります。対象要件・補助上限・補助率は公募回により異なるため、公式サイトの公募要領で確認してください。認定支援機関(商工会議所・中小企業診断士等)と事業計画を練り上げ、申請書の説得力を高めることがポイントです。
宿泊業は季節によって繁閑差が大きく、申請時期に余裕がありません。どうすればいいですか?
宿泊・観光業の繁閑差は補助金申請の大きなネックです。対策として①閑散期(冬場・平日)を申請準備の期間として計画的に確保する、②認定支援機関(商工会議所・顧問税理士等)に書類作成サポートを依頼する、③補助金申請代行サービスを利用するなどの方法があります。補助金によっては公募開始から締切までの期間が限られるため、事前に「どの補助金を申請するか」を決め、GビズID取得・書類準備を前倒しで進めることが重要です。
従業員2名の小規模な旅館です。規模が小さくても補助金を受けられますか?
はい、小規模事業者向けの補助金は多数あります。特に小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、常時使用する従業員が5名以下(宿泊業・娯楽業は20名以下)の小規模事業者が対象で、一般型・通常枠(上限50万円)はインボイス特例・賃金引上げ特例の併用で最大250万円まで、創業間もない場合は創業型(上限200万円)が利用できます。また業務改善助成金も、従業員を雇用している中小企業・小規模事業者であれば申請を検討できます。規模が小さい事業者ほど補助率が高くなる制度もあるため、積極的に活用を検討してください。
観光庁の補助金はどこで確認・申請できますか?
観光庁が実施する補助金・事業は観光庁の公式ウェブサイト(mlit.go.jp/kankocho/)の「公募情報」に掲載されています。「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」は専用の特設Webサイト(kanko-jinzai.go.jp)から公募要領の確認・申請を行います。国の補助金の電子申請ポータル「jGrants(jgrants-portal.go.jp)」でも各種補助金を検索できます。自治体独自の観光補助金は、各都道府県・市区町村の観光担当課や商工観光課に問い合わせるのが確実です。
出典・参考
※本記事に記載の補助率・上限額・支給額はすべて上記公式公表資料に基づきます。実在事例の内容は観光庁事務局の公式事例集・事例紹介ページに基づく公開情報(前年度事業での導入事例)、試算は公式の補助率・上限からの機械的な算出です。上限額・補助率・要件は公募回・年度により変更される場合があります(本記事の内容は2026年7月時点)。
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※本記事の情報は2026年7月時点のものです。補助金の内容・要件は変更される場合があります。申請前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。